「絵で食べていこう」と上京し、美術専門の予備校に通い始めたところのエピソードはグッとくるところです。予備校の課題で自分が描いた作品が最下位になってしまうんですが、そこで、「もうダメだ」となるのではなく、最初の目標「絵を書いて食べていくこと」を第一に考え、そのために必要なことにチカラを注いでいく姿勢にやられました。
「わたしにとって『才能がある』っていうのは『それでちゃんとカネが稼げる』ってことだった」 「『才能』っていうのは、そんなふうに、自分だけじゃわからない、見えてないものだと思う。自分で『こうだ』と思い込んでることって、案外、的外れだったりするからね。何でも仕事をはじめたら、『どうしてもこれじゃなきゃ』って粘るだけじゃなくて、人がみつけてくれた自分の『良さ』を信じて、その波に乗ってみたらいい」 先に、「本書は、西原理恵子さんの実際の人生体験を通して、オカネときちんと向き合う大事さを綴った自伝的エッセイ」と書きましたが、ユーモアもまじえて押しつけがましさが感じられず、それが逆に心に迫ってくるようなそんな1冊になっています。 上京した頃の話で、のり弁一個の値段280円を、何かを購入するときの「通貨単位」にしていた話にもやられました。 ![]() 『この世でいちばん大事な「カネ」の話(よりみちパン!セ)』(西原理恵子/理論社)
「ディスカヴァー社長室blog」で干場社長は、「正直に告白すると、サイバラさんの『高名』は知っていたが、これまで数える程の漫画しか読んだことのないわたしは、まったくサイバラさんの作品に触れたことがなかった」と書かれていますが、自分は「毎日かあさん」を書いてる人かくらいの知識しかなく、過去の作品を読んだことすらありませんでした。
本書は、西原理恵子さんの実際の人生体験を通して、オカネときちんと向き合う大事さを綴った自伝的エッセイ。 「貧乏は病気」と定義する西原さんが、「カネ」がないということがどういう心境・状態を生み出してしまうのかといったことを、西原さんの半生の実体験とともに語られていきます。 「お金に余裕がないと、日常のささいなことがぜんぶ衝突のタネになる」 「貧しさは、人からいろんなものを奪う」 「人は将来に希望が見えなくなると、自分のことをちゃんと大事にしてあげることさえできなくなってしまう」 貧困の暮らし、高校退学における裁判やお父さんの死、夫だった鴨志田氏との死別など、本書にある数々のエピソードを読んで、西原さんはこんな人生を送ってきた人なんだと衝撃を受けました。 ![]() 『この世でいちばん大事な「カネ」の話(よりみちパン!セ)』(西原理恵子/理論社) つづく ![]() 『この世でいちばん大事な「カネ」の話(よりみちパン!セ)』(西原理恵子/理論社) 理論社が展開している「よりみちパン!セ」シリーズの本。学校でも家庭でも学べない、生きていくための知恵のかずかずを、書き手たちが書き下ろしたヤングアダルト向け新書なんですが、このラインナップには気になる書籍が数多くあります。 その中で、今回、特に惹かれたのが、西原理恵子さんのコチラの本。とはいっても、「よりみちパン!セ」シリーズだったのを知ったのは後付けで、この本に興味を持ったのは、J-WAVEのショーンKがナビゲーターをつとめる「MAKE IT 21」で、ゲストとして登場したディスカヴァー・トゥエンティワン社の干場弓子社長がオススメの1冊として紹介していたからです。 ちなみに、「MAKE IT 21」は、毎週土曜日22時から放送、ゲストを招いて、サクセスストーリーなどを紹介していくビジネス系の番組。 その後、「ディスカヴァー社長室blog」をのぞいてみると、ブログでも紹介されており、さらに「よりみちパン!セ」シリーズであることを知り、ちょっと読んでみるかと買ってみたのですが、これが本当によかったんです。 つづく < 前のページ次のページ >
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