平田オリザ主宰の劇団「青年団」の舞台『冒険王』。
『冒険王』は1996年の初演、2001年の再演に続き、今回が3回目の公演。トルコ・イスタンブールの安宿の共同部屋(ドミトリー)を舞台に、そこで寝泊りする日本人バックパッカーたちの数時間が描かれた作品。 「ここに書かれた会話の7割は実際にあった事柄で、この部屋の住人たちにはすべて、実在のモデルがある」とリーフレットに記されています。平田さんが16歳のときに行った自転車での世界一周旅行の経験がもとになっているらしいです。 大事件が起こるわけでもないんですが、ひと部屋の中で展開されるバックパッカーたちの何気ない会話や、お互いの距離感の取り方なんかに、惹きつけられました。部屋からいなくなった人の話がふと始まるところとか、同時進行で別々に会話が展開されていって、興味深い話題にみんなの意識が集約されていくところなど、「そんなことあるなぁ」と共感してしまいます。 いい意味でも悪い意味(イヤな汗をかくという感じ)でも、以前、バックパック旅行をしていたときの気分を思いおこさずにはいられない作品です。 ![]() 観にいった演目は、十一月「吉例顔見世大歌舞伎」、夜の部の『寺子屋』『船弁慶』『八重桐廓噺(やえぎりくるわばなし) 嫗山姥(こもちやまんば)』。 3階A席だったんですが、意外と!? 舞台が近くに感じられました。もちろん、花道を見ることができず、役者の表情や衣装も細かくチェックすることができないんですが、オペラグラス(双眼鏡)があれば、チケット代も安いし、これはこれでありかも、と思いました。 『船弁慶』の静御前(菊五郎)が舞踊で使用していた扇も、双眼鏡で片面には桜、もう片面には紅葉が描かれていたのも確認できましたし。 元夫・坂田蔵人(梅玉)の魂が宿った八重桐(時蔵)の山姥と姿を変えての立ち回りなど見ごたえがありました。 自分の中で今までの歌舞伎の観劇と違っていたのは、きもの日和のイベントで自ら着物を着たことによって、役者の方々の衣装の着こなしやオビの結び方、衣装の色遣いや文様がとても気になって、何度も双眼鏡で確認してしまったところです。 ところで、なんとなく、芝居に向ける集中力が散漫になってしまうのでは、というので、「筋書」のあらすじを読んだのみで、今回もイヤホンガイドを利用しませんでした。イヤホンガイドというものを美術館なんかでもを利用したことがないんですけど、どこまで解説してくれているのかちょっと気になります。次回は試してみようかな、とも思ってます。 ![]() ![]() 「東銀座にある歌舞伎座が建て替えられる」というニュースを耳にし、今まで一度もここで観たことがなかったので、行かねばとチケットを取ってもらったんですが……。 後で情報をよく見たら、建て替え作業に入るのは、2010年の4月の公演を最後に、らしいです……。まだだいぶある……。 まぁ、それはともかく、いざ歌舞伎座へ。 当日は、歌舞伎のみならず、雰囲気も楽しもう! と三越地下2階でお弁当を買っていきました。買ったお弁当は松茸、銀杏など秋の味覚が楽しめる「神田明神下 みやび」の季節限定「秋遊弁当(しゅうゆうべんとう)」。 歌舞伎座の劇場内では、歌舞伎役者のプロマイドや、和の小物、衣類、甘味などの売店、お食事所が賑わいを見せており、眺めているだけで楽しかったですね。実演販売している人形焼き、“めでたい焼き”、そしてモナカアイスが美味しそうでした。 また、これはいつものことですが、着物姿で観劇に来られた方々がなんとも素敵に思え、見入ってしまいます。 つづく ![]() 両作品のオープニングの振り付けシーンや、坂口理恵さんの“動き”を見たとき、『ハックルベリー~』のボートで井の頭公園から神田川を下って隅田川に出るまでの説明調の語りを聞いたりしたときに、キャラメルボックスってこういう演劇だったと、ココロから懐かしいと思いました。 坂口理恵さんや岡田さつきさんが健在なのも嬉しかったし、やっぱ生はいいです。テレビの画面では感じとることができなかったです。 しかも「ハーフタイムシアター」って一場面一場面に無駄がなく、また、こっちの集中力が切れることがないので、やっぱいいかも、って思いました。一見、こういったいいとこどりの詰め込みものってボリュームが重荷になるなど欠点のほうが目立ってしまいがちですが。 でも強いていえば、『水平線の歩き方』はもうちょっと長いバージョンで、幸一(岡田達也)の阿部先生(前田綾)に対する思いや二人のエピソードに時間を割いたものを観たいなとも思いました。 それにしても前田綾さんのオトコ前の役柄(ここでは阿部先生)は見ていてとても気持ちがよくて、好きです。 ところで、コマ劇場の閉館についてはニュースで聞いてましたが、ビルごと取り壊すことになっているため、シアターアプルも年内に閉館だということで、キャラメルボックスのシアターアプルでの公演はこれが最後ということです。 いや、しかし、本当に観にいってよかった。kuさんにスペシャルサンクス。 ![]() kuさんが急遽予定が入ったということで、ゆずってもらったチケット片手に、演劇集団キャラメルボックスの演劇を観にいってきました。場所は新宿・歌舞伎町のシアターアプル。 キャラメルボックスの公演は東京MXテレビで1カ月に1回くらいの割合で放送されていて、それをちょくちょく見てたので、実際の公演には長い間、行かずじまいになっていたのですが、やっぱ生は全然違う、としみじみと思いました。なんでこんな大事なことを忘れてしまってたんだろう……。 公演は上演時間が1時間という「ハーフタイムシアター」の2本立て。1本目は、12年ぶりの再演となる『ハックルベリーにさよならを』、2本目は新作の『水平線の歩き方』。 結論からいうと、『ハックルベリー~』ももちろんよかったですが、『水平線~』のほうが、回想、というか走馬灯!? を映し出してゆく展開やそのテンポが軽快でより自分好みでした。 つづく ![]() 4月6日(日)の最終公演日にあたるこの日に、「MIDSUMMER CAROL ガマ王子 vs ザリガニ魔人」(作:後藤ひろひと 演出:G2)を観に行く機会があり、PARCO劇場へ。 ただ、舞台の内容・ジャンルを知らず、再演モノだったような、という知識しかないまま行ったので、自分に受け入れられるのかドキドキしていました。タイトル・リーフレットの写真からはどういったものか想像できなかったし。 でも、とっても楽しかったです。笑いがある分、ハートウォーミングな展開によりココロに響きました。そして、自分にとって部分部分でもグッとくるところが多かったです。 まず、“道具”が絵本というのにやられました。あの一見ワケわからん!? タイトルは絵本を指していたんだと。 そして、“年の離れた”ふたりの奇妙な友情というか、そういったものにヨワいので、頑固じいさん・大貫とパコとのやりとりは目が離せませんでした。 男女問わず、映画『セント・オブ・ウーマン』のフランク(アル・パチーノ)とチャーリー(クリス・オドネル)や、湯本香樹実の本『夏の庭』の老人と子どもたちや、村上春樹の『ダンス・ダンス・ダンス』の僕とユキや、ドラマ『セクシーボイス アンド ロボ』のロボ(松山ケンイチ)とニコ(大後寿々花)とか、年の離れた者同士の交流にグッとくるんです。 それは「いつか別れなければならない」といったせつない結末を、出会った瞬間から感じさせるからだと思います。 大貫役の吉田鋼太郎さんは蜷川演劇でも観させてもらってますが、よかったですし、またパコ役の志村玲那さんもとても好感をもてました。 また、看護士・光岡役の新妻聖子さんのオットコ前っぷりは観てるこっちが小気味よかったです。男勝りなセリフ・しぐさの中にも愛がある感じで。 あと、とても印象に残ったのが、劇中歌。瓜生明希葉さんという方が歌っているそうなんですが、なんともココロに残る歌声で、CDがほしくなりました。 2時間半の舞台でしたが、集中して観ていたのでけっこうあっという間に時間が過ぎていきました。 ところで、いつも山のようにもらうリーフレットの中に、本作の映画版のお知らせリーフレットが差し挟まれていました。映画タイトルは『パコと魔法の絵本』、主演は役所広司、そして注目すべきは監督が『下妻物語』『嫌われ松子の一生』の中島哲也氏ということ。秋に公開とのことですが、観にいきたいです。 < 前のページ次のページ >
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